埋蔵金小話(その5)
こんにちは,四十雀です。
今回ご紹介いたします埋蔵金小話は,幕末を舞台とした話となります。
慶応4年(1868年),討幕を掲げる新政府軍と旧幕府軍が鳥羽・伏見にて激突しました。
この戦いでは,近代兵器と錦の御旗を手にした新政府軍に分があり,旧幕府軍は劣勢に立たされてしまいます。
その頃,徳川幕府最後の将軍である徳川慶喜は大坂城におりましたが,彼は戦闘中の兵士を置き去りにして江戸へ逃走してしまいます。
そんな城主不在の城に,入れ違いで入ったのは海軍副総裁の榎本武揚でした。
榎本はこの際,大坂城に残されていた十八万両の御用金を軍艦に積み込み,自身も江戸へと向かいます。
しかし,この後,十八万両という大金はどこに行ったのか,その行方は不明となってしまったのです。
この十八万両の行方については諸説あるようですが,どうも,榎本が北海道の地に行く際,海軍の旗艦である開陽丸に積み込んだという説が有力なのだそうです。
ただ,開陽丸は,明治元年(1868年),北海道の江差港にて沈没してしまいます。
そして,十八万両の御用金もまた,この開陽丸とともに沈んだのではないか・・・と噂されているそうです。
もっとも,開陽丸の引き上げ調査は幾度か行われ,大砲や弾丸,刀などの遺留品等は見つかったそうです。
ただ,御用金は発見されてはおらず,今も開陽丸とともに沈んでいるのか,それとも沈没前にすでに引き上げられていたのか,いや,そもそも榎本武揚が江戸から持ち去っていなかったのか・・・色々な疑問が浮かびます。
いずれにせよ,ロマンのある話には間違いないところですね。